
パートタイム労働法
パートタイム労働法の制定
産業構造のサービス化により、わが国経済のパートタイム労働者への依存度が高くなってきているのは前項で触れた通りです。
このような変化の中、その処遇及び労働条件改善に関して、労働省は平成元年6月の「パートタイム労働指針」以来、事業主等にパートタイム労働者の雇用管理の改善等を積極的に呼びかけてきました。
そして、このパートタイム労働(短時間労働)を労使双方にとって重要な就業形態と位置づけ、明確な職業意識に裏打ちされた魅力ある良好な就業形態として確立するとともに、パートタイム労働者がその能力を有効に発揮できるような条件整備を図ることを目的として、平成5年6月に制定され、同年12月から施行されているのが、「パートタイム労働法」(短時間労働者の雇用管理の改豊昼寸に関する法律。以下ではパート労働法とする)です。
パートタイム労働者とは?
パートタイム労働者には、一般にパート、臨時パート、準社員など、さまざまな呼称が用いられています。
パート労働法は第2条で、その定義を「1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用された通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」としています。
ただし、労働時間が短くても、賃金、契約期間、退職金等の実態が通常の労働者と同じ場合は、「短時間労働者」には該当しません。
適用される法令について、一部では「パートタイム労働者は労働基準法の適用を受けない労働者」という誤った認識がなされているようですが、この点に関しては、パートタイム労働者といっても、原則として正社員と区別はありません。
労働基準法、最低賃金法が適用されるのはいうまでもありませんが、その要件を満たしていれば、雇用保険法、健康保険法、厚生年金保険法も適用されます。
雇入通知書の交付、契約の注意点
労働基準法第15条では、事業主は労働契約を結ぶとき、パートタイム労働者を含めた全ての労働者に対し、賃金、労働時間や、その他の労働条件を書面により明示しなければならないことになっています。
ただし、一般的に就業規則等を示せば書面で明示したことと同じです。
なお、就業時間などの労働条件が正社員とは別に扱われることも多いパートタイム労働者については、パート労働法で諸々の事項を記載した雇人通知書を交付することを求めています。
注意しなければならないのは契約期間です。
正社員は特に期間を定めない契約を結びますが、必要があって期間を定めて労働契約を結ぶ場合、原則として1年を超える雇用契約は結ぶことができません(労働基準法第14条)。
1年を経過して契約を更新する場合は、実際には期間の定めのない契約(更新を続けると期間の定めのない契約と同じ)に近づくので、契約期間は1年を超えない範囲内でできるだけ長くするよう求められています。
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