カタカナ職種には、ご用心!
新聞の求人広告でも、求人情報誌を見ても目につくのが、カタカナ職種がズラリと並んでいることです。
それも意味が通じるものならまだいいのですが、和製英語が氾濫して意味がよくわからないものが少なくありません。
なかには、新しい分野の仕事もありますが、いままであった職種を、ただ単にカタカナに言い換えたものがほとんどです。
どうしてこのようになってきたのかというと、求人広告を出すということは、その会社が人材集めに苦労しているからです。
とくに、応募率が悪いのは営業や販売といった職種で、売り上げアップをはかるためには、どうしても優秀な人材が必要になります。
そこで、応募率を高めるために「営業」とか「販売員」といった呼び方ではなく、コンサルタントとかアドバイザーといった、響きがよくてカッコいいカタカナに変えているわけです。
悪名高い「地上げ屋」も「ディベロッパー」というと、なんとなくカッコよく感じられます。
日本が国際化したとはいっても、まだ外国語(とくに英語)にコンプレックスを感じている人も少なくありません。
だからこそ、逆にあこがれるといったこともあるのでしょう。
「編集者」というと、薄汚れた印刷所の出張校正室でゲラの山と格闘しているといったイメージが浮かびませんか?
それが、カタカナで 「エディター」となると、青山にあるスタジオでモデルやカメラマンと打ち合わせをしたり、作家や評論家と銀座のクラブへ飲みに行く − といった華やかな面がイメージされるでしょう。
しかし、カタカナで「エディター」といったところで「編集者」に変わりはないわけで、華やかなイメージなんて実際の仕事のうちの、ほんのわずかな部分にすぎません。
同様に、「ファッション・アドバイザー」とあるから、一見「アドバイザー」職のように思えますが、実態は「洋服をアドバイスしながら売ってください」ということで、衣料品の販売員のことだったりします。
「ショップ・マスター」というから店長かと思ったら、ショッピング街の小さな下着店の売り子だというのもありました。
もう一人と交代で店番をするから、ふだんはたった一人なのでマスターなのだそうです。
さらに、
「ヘルス・アドバイザー」が健康食品の販売員、
「アクセサリー・コーディネーター」はアクセサリーの販売員、
「ショールーム・コンパニオン」は展示会場の販売員、
こういった表現の販売員は、まだまだたくさんあります。
こうしたカタカナ職種は、まだかわいいほうです。
それよりも、最初から「だまし」としか思われないものも、けっこうあるのです。
「マーケット・プランナー」だから、てっきり市場調査員だと思ったら営業マンだったり、「企画スタッフ」と書いてあっても、営業を企画するという訳のわからない説明で、これも要するにセールスマンだったということもあります。
抽象的で意味不明なカタカナ職種の多くは、営業・販売のセールス関係だと思って間違いないでしょう。
ですから、イメージや言い回しに惑わされないで、どんな仕事なのかをしっかり確かめたうえで応募することが大事です。
ただ、青山に会社があって、カタカナの職種であればなんでもいいという人には、あえて注意するまでもありませんが……。
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